12月24日の夜。トナカイの引くソリに乗って、白髭の老人が世界中にプレゼントを運びます。
煙突から家の中に入り、ベッドの脇にかけた靴下の中にプレゼントを入れて去っていきます。
小さいころ、サンタクロースはいると、誰もが信じていましたが、
大きくなるにつれて信じなくなっていきます。
自分の父親が枕元にプレゼントを置いていくのを見てしまって以来というのが多いようです。
近文も昔見てしまったことがあります。
そもそも1晩で世界中を回るなんて不可能なわけです。
ではなぜ、サンタクロースには出来るのか。
うろ覚えなので間違っているかもしれませんが、クリスマスの逸話があります。
かの有名なニューヨークタイムズ紙に、1通の手紙が届きました。
差出人は小さな男の子だったそうです。
クリスマスが近づいて、学校で友達と話していると、
友達がサンタクロースなんていないと言いました。
サンタクロースはいないんですか?
という内容だったそうです。
翌日のタイムズ紙に、その手紙と返答の記事が載りました。
相手を思いやり、愛する気持ちと感謝をもって、プレゼントを渡す行為をサンタクロースと言う。
だからサンタクロースは、住所を知らなくてもやってくるし、1晩で世界中を飛び回ることは可能。
もしも少年がサンタクロースを信じ、周りの人を大切に思う気持ちさえあれば、サンタクロースは存在する。
記事はこういった内容のものだったようです。
近文の妹はまだ11歳なのですが、やはり例に漏れず、
学校でサンタクロースはいないという話を聞いたようです。
そのとき私はこういいました。
サンタクロースをもし信じるなら、サンタクロースはいるし、サンタクロースがいても信じないのなら、サンタクロースはいない。信じる気持ちこそがサンタクロースなんだ、と。
臭い台詞ですが、夢を持って信じる気持ちを失ってもらいたくないと思います。
目に見えないものを信じている人はたくさんいます。
神を信じる人。占いを信じる人。奇跡を信じる人。
無いと証明することも、あると証明することも出来ません。
でも、それなら信じているかどうかによって、その存在は肯定できます。
サンタクロースを信じるのなら、やはりサンタクロースは存在します。
どうせいないと誰もが思っていたとしても、何百年経とうとサンタクロースが消えないのは、
人々が夢を失っていないからこそです。
もしかしたらいるかもしれない。いたらいいのになぁと言う気持ちがあるからこそ、
サンタクロースは生き続けます。
よってサンタクロースとは、サンタクロースを信じる気持ちそのもののことなのです。
もしも夜、サンタクロースの格好をした自分の父親が、
プレゼントを自分の枕元に置いていたとしても、
子を愛し、夢というプレゼントを箱に詰めて置いていったのだから、
父親はやはり、その時サンタクロースになるのです。
今年も12月24日の夜、世界中にサンタクロースが現れます。
サンタクロースを信じる気持ちと、人を愛し感謝を持ってさえいれば、
どこにでもサンタクロースはやってきます。
24日の夜には、世界中の人々の「信じる気持ち」が、
サンタクロースに奇跡を起こす力を与えるのです。